2010-10-17

70,000と500

久方ぶりの更新。

今回は、NFLの話です。



まず、ヘンな夢の話。


なぜか、カート・ワーナーがまだ現役でやってるんだけど、

フィールドに雷が落ちて亡くなってしまう、という夢。


なんなの?


今シーズンはルーキーQBが悲喜こもごもという状況が面白いんだけど、

それに対する何らかの潜在意識の訴えか?

っつーか、フィールドに雷が落ちるって、どうなの?

しかも、ハッキリと踵に落ちたのを覚えてる・・・

んー・・・ 踵・・・


ま、それはそれとして・・・


ブレッド・ファーブが達成しましたねー。

キャリア通算パスヤード70,000&500TDパス。

凄いよ。

TDパス次点は、かのダン・マリーノ。

それでも、420。


想像もつかない数字だけど、

我らがオッサンの希望となった記録でした。

しかも、500TDパスのターゲットは、

還ってきたランディ・モス。

相手は古巣NYJ。

しかも、解説は嬉しい事に、あの、河口正史氏だった。


イッパツでなし得る記録もあるけど、

積み重ねの末に達成される記録には、

素直に感動させられる(イチローの記録もしかり)。

夢に出てきたカート・ワーナーも苦労人で、

いろいろな積み重ねの上に記録を作った名QBだったけど、

ブレッド・ファーブも右肩負傷による引退問題とか、

すったもんだの末に、現役続行→記録達成、という泣かせのツボです。


相変わらずの豪腕を見せてくれて、

結果、502TDパスでした。

負けちゃったけど・・・


といった感じで、NFL w5は楽しい週だった。

デトロイトの勝利も見れたし、

アリゾナの、ルーキーに兄貴ぶりを発揮した

フィッツジェラルドも見れたし・・・

週に7試合も8試合も見てると、混同してしまう部分もあるけど、

やっぱり、NFLはスポーツ観戦の王者だと思う。


今シーズンのNFLは混戦模様で、大いに楽しみです。

個人的には、頑張れクマちゃん。

でも、ボルチモアが良さそう・・・


ところで、来シーズンの楽天は星野監督体制になるのだろうか・・・

って、なんでNPBで締めるかなぁ・・・

2010-07-08

ただひたすら凄い 〜聴かずに死ねるか!《第十七話》〜

古今亭志ん輔
“柳田格之進”

これ、難しいと思うんです。
もとは多分、講談なんでしょうね。

こういう“サゲ”がなく、しかも笑わせどころがあまり無い噺って、
ダレてしまった場合、
聞いてる側の空気が演者を押し包んでしまって、
よけいグダグダになってしまう場合があるんですが、
流石、志ん輔師匠でしたねぇ。

情景は勿論、登場人物それぞれの心の動きが、
下手な映画なんかより目に飛び込んでくる感じです。

圧巻は、やはりラストシーンなんですが、
そこに行き着くまでの噺があってこそのラストシーンになってます。

ラストシーンだけ盛り上げようとしても、
やはりダメなんですな。
登場人物それぞれが生きていないと、ラストも生きないですよ。

こまかいところをいちいち
「あーだった、こーだった」と言い出したらキリがないので、
一つだけ、いかに凄かったかという事を。

志ん輔師匠のこの噺、当日のオオトリだったんですが、
終わって、緞帳が下がり始めたとたん、
全身鳥肌でした。
ホントに。

高座にかかった噺を聴いて、鳥肌が立ったのは始めてでした。





ならぬ禁酒、するが禁酒。
芋焼酎、お湯割の一席でございます・・・

2010-05-05

落語に見るシュルレアリスム 〜聴かずに死ねるか!《第十六話》〜

柳家小三治
“粗忽長屋”

例によって、長めのマクラ。
面白いです。

「今日の噺は15分で終わっちゃうから、
もうちょっとマクラ喋ろうか」
といった感じで全然関係無い話。
それにしても、
小三治師匠の趣味や興味の幅・深さが凄いです。

と、唐突に「世の中には粗忽者というのがおりまして・・・」と
いきなり噺に入って、笑いを誘いつつ展開していきます。

落語にはシュールなネタが結構多いんですが、
これは凄かった。

短くやっちまってるんですが、
随所にちりばめられた、登場人物のシュールな会話。
テンポよく展開されるので、
シュールな二人に振り回される自身番も、
シュールに見えてきます。

小三治師匠は、フツーのところをすっ飛ばして、
シュールな部分だけを凝縮して演ってるんですね。
それで、噺が通ってしまい、
かつ、シュールさがドッと前面に出てくるんで、
凄っ! となるんでしょうね。

八と熊の関係や背景なんて、
別に無くっても全然OKなんだな、と思いましたよ。
お、落語に見る引き算、か。

シュルレアリスムは文学か、お笑いか。
少なくとも、抱腹絶倒の一席。
後になって、鳥肌もんの一席、でした。



「そこで酒ぇ呑んでるのは、俺だよ。
んじゃぁ、酒に呑まれてんのは誰だい・・・」

2010-04-11

江戸っ子とは? 〜聴かずに死ねるか!《第十五話》〜

立川談春
“三方一両損”

これ、師匠である立川談志のをBSで見た事はあったのですが、
生は初めて。

談志と比べる話じゃないので、
そこは期待しないでいただきたい。

っと前置きはともかく・・・
江戸っ子気質とはこういう事、という演出でした。
まぁ、当時の江戸っ子を直に知っているわけではないので、
厳密には“江戸っ子気質とはこういう事、ってなんだか、すっごくそう思える”
といったところか。

べらんめぇ口調だとか、そういうことよりも、
どんなところに反応してどんなリアクションをするのか、とか、
仲違いした相手でも、気に入ったところは素直に認める、
というか、自然と真似してしまう、とか・・・

そういったエトセトラを、
凄いスピードで、迫力満点で、
高座からお届けされてしまったのである。

落語仲間曰く・・・
「今日は文珍独演会のゲストだったから、少し抑えめだったかな。
本人の興行だったら、もっとギラギラしてて、怖いぐらい」
ですと・・・

んー、もっと談春!
・・・チケットとれればなぁ。




「へへ、おおかぁ呑まネェ。
たった一献・・・じゃぁ終わらないねぇ、こちとら・・・」

2010-04-05

落語とは客の想像力を引き出す芸である・・・ 〜聴かずに死ねるか!《第十四話》〜

さて、お花見の季節。

ということで、
入船亭扇遊
“百年目”である。

扇遊師匠、流石、です。
当たり前ですけど。

大店の雰囲気や、小僧さんたちの表情やナリ。
屋形船や、土手の上での騒ぎの雰囲気。
大番頭が旦那に出くわした際の驚きと後悔。
そして、その晩の大番頭の心持ち・・・

全ての情景が、目に浮かぶようです。
こりゃぁ、いくら客が鈍くったって、
ここまで演じられて、情景が目に浮かばないヤツぁいないでしょう。

圧巻は、サゲに向かっていくところの、
旦那と大番頭のやりとり。
シンっと聞き入っちゃいましたね。
二人の表情から身振りからが、目に浮かんでホロっと・・・

やっぱり、これだけ演じられれば、
こちとらの乏しい想像力でも、
120%全開ですよ。

んで、ちゃぁんと、師匠の芸になっているってぇトコが、
また流石、です。




おっと、そういえば、唐突ではありますが・・・
二月の落語研究会は五百回記念ということでした。
で、まだまだ寒い中、
入船亭扇橋師匠は“長屋の花見”を演じておられました。
いつまでもご健勝であられますよう!

ちなみに・・・
五百回の記念品は落語研究会特製扇子。
ま、興味の無い御仁にはなんの価値もないでしょうが、
一応、家宝のひとつになりました。




ま、ひとつ、その辺も、想像してやってくださいな。
お面代わりでもいいからさ・・・

2010-03-05

The Next OneはThe Great Oneを超えるのか・・・

ということで、バンクーバー話である。

閉会式から数日経ったところで、
大会全体を振り返ってみようか、
などと大それた事を試みるつもりはない。

ただただ、最終日のアイスホッケー男子決勝に、
全てを持って行かれてしまったから・・・

奇しくも北米対決となった決勝は、
凄いゲームだった。

完全にアウェイの米国は、それでも意地で
試合時間残り25秒を切ったところ(第3ピリオド)、
6人攻撃というギャンブルに出て、
New Jersey DevilsのZach Pariseが
2対2となる同点ゴールを決める。

そして・・・
オーバータイム。

7分40秒。

全ての地元ファンの期待を背負った若者は、
劇的な決勝ゴールを決め、
正にピリオドを打ったのである。

凄いよ。

19歳にしてPittsburg Penguinsのキャプテンという大役を担い、
2009年にはスタンレーカップを穫り、
その翌年、バンクーバーで決勝点を決め、
The Great Oneがなし得なかった、
選手としての金メダル獲得を成したこの時、まだ22歳。

The Nexto Oneと呼ばれる若者、
Sidney Patrick Crosbyは今後、
どんなパフォーマンスを魅せてくれるのだろか・・・

The Great Oneを超える時は近いのかもしれない。



あ、バンクーバーの決勝戦、
3回観てしまいました。
今夜も観ようかな・・・

2010-02-04

白鯨と愛


エイハブ船長ではない。

John Henry Bonhamである。

写真のDVDから、
Moby Dick〜Whole Lotta Loveと、いつものbarで見た。
そして聴いた。
勿論、いいオーディオのいい音で。

何度も見てるけど、やっぱり凄い。
Moby Dickが終わると、拍手。
まぁ、そうは言っても他の客もいるので控えめに。

まさに“全身で聴く”といった感じで、
酒に手がいかなかった・・・

ドラムソロって、
何度も聞いてると飽きてくる事が多いのだが、
彼のは何度聞いても、何度見ても飽きないし、
新しい発見がある。

んで、そこからまたWhole Lotta Loveへと・・・
怒濤の流れでなのだが、
John Henry Bonhamのドラムソロを聴いた後だと、
あっさり聞こえてしまうのは気のせいだったのだろうか?



まぁ、文学の話じゃなくて、すんませんね。

2010-01-24

36-34 だけど、涙が出ちゃう・・・女の子だもん

ベタに、女子バレーなんですが・・・

何気なくテレビをつけたら
Vプレミアリーグ女子の試合を中継してた。

バレーボールは男子も迫力があって凄いなぁ、
と思うんだけど、
女子の方が面白いです。
ラリーが続くことが多いからかな。

で、今日見た試合はトヨタ車体vs岡山シーガルズ。
セットカウント1-2で、第4セット。
このセットを取れば、岡山の勝利という場面。
セット後半、シーソーゲームとなり、
目が離せない状況に。

ラリーも面白かったんだけど、
24-24のデュースになってからが凄かった。
ホントに取りつ取られつで、
両チームの気持ちのぶつかり合い・・・

ここを落とせば、負けてしまうトヨタ。
ここを取らなければ、勝利が遠ざかり、
相手の勢いが増してしまう危機感にさらされている岡山。

なんとデュースを重ねる事11回。
結果、36-34というスコアでこのセットを取ったのが、
岡山シーガルズ。

筋書きの無いドラマ、なんていう表現があるけど、
ドラマチックでした。

こういうのを観てしまうと、
やはりスポーツ観戦はヤメられないですね。

岡山シーガルズには若干15歳のルーキーがいるんですが、
試合終了後、涙が出ちゃってました。

自分も涙が出ちゃいそうになりました・・・

2010-01-22

柱を変えてみると・・・ 〜聴かずに死ねるか!《第十三話》〜

柳家喬太郎
“竹の水仙”

ご存知、左甚五郎のお噺。

実は、数年前に桂歌丸師匠の高座でも体験してます。
その際には、淡々と話が進む中にも
左甚五郎という人の凄さを感じさせられ、
歌丸師匠の芸に感心させられました。
勿論、歌丸師匠の“ねずみ”も同様でした。

が・・・
喬太郎版“竹の水仙”は違〜〜〜うんです。

どちらかというと、小心者の宿屋の亭主にスポットが当たってます。
一文無しに宿泊されて、大酒呑まれてしまって右往左往。
おカミサンにどやされて、困り果てて涙々。
なんだかわけの分からない細工物を渡されて、饅頭かぁと意気消沈。
お屋敷に呼ばれて、お咎めを受けるんじゃないかと戦々恐々。
だんだんと亭主に感情移入してしまいます。

一つの噺として考えた場合、
演出によってストーリーが大きく変わる事はなくても、
噺の柱が変わる事による新しさや驚きは新鮮です。

でもって、喬太郎版は大爆笑の連続。
こんな左甚五郎噺は初めてでした。
喬太郎演出に、完敗です。

演者独自の世界観をキチンと表現できる噺家さんの高座は、
やはりいいもんです。
今度は喬太郎版“火焔太鼓”を
聴いてみたくなりました(流れとしてはベタですが・・・)。


ふと・・・

芸風は同じではないものの、
今は亡き、枝雀師匠を思い出させる場面もありました・・・





「呑み代、あと二百両ふっかけても良かったな」
いやいや、こちとらしがない庶民ですから・・・

2010-01-09

決してモタモタしてるわけでは無いし…

むしろ、ファインプレイと言ってもいい場合が多い。
中には、スパープレイと言える場合もけっこうある、
各チームの内野陣。

なのに、一塁はセーフ。

正月早々BSで放映していた番組。
MLBに渡ってからのイチローの全安打2030本を
一挙に見せるという、NHKならではの企画。

で、多いと言われているイチローの内野安打を
改めて、ダダーッと見た感想。

バットコントロールの上手さ。
己の技術に対する飽くなき探究心。
プレッシャーに打ち勝つ精神。
ゲームに出続けるための身体づくり・・・

色々と言われている事だが、
“天性の何か”が、さらに高みへと導くのだろう。

彼の内野安打の数々を見て、思った。

ま、それを現場でジャッジする
塁審の面々も凄いな、と思ったけど。

ハイレベルな現場だからこそ、
磨かれていくモノを見た想いだった。

それは、イチローだけに言える事では無いと思うが、
番組の企画が企画だけに、
やはり、イチローは際立って輝いていた。