2011-11-23

巨人逝く

一つの時代が終わりました。


この天才の最後を思った時に・・・

鳴り物入りで真打ちになって、6年経つもあいかわらずで、
落語にそんなに詳しくないファンからもダメ出しされる噺家は、
何を考えるのだろうか(やはり、あいかわらずかな)。



立川談志師匠(立川雲黒斎家元勝手居士)の冥福を祈ります。

2011-09-09

ことのこと


“古都”である。

ノーベル文学賞を受賞した作家の原作は読んだことは無いが、
映画の“古都”のことである(1980年版)。

山口百恵引退記念作品として撮られたフィルムだが、
引退30周年記念ではなく、
31周年という半端な時に、
無性に観たくなった。

三浦友和も出てはいるのだが、
深いラヴロマンスは無く、
淡々と山口百恵の、千重子・苗子二役の葛藤が流れていく。
(個人的には、苗子メイクの山口百恵の方が好み)

まぁ。監督が市川崑ということで、
1976年からスタートした、同監督の“金田一シリーズ”と、
どうしてもかぶってしまうのだが、そこが改めて面白かった。

なんと言ってもキャストの顔ぶれが、
個人的にはツボ(ここでは70年代の
市川版“金田一シリーズ”に限定)。

・岸惠子(悪魔の手鞠唄、女王蜂)
・沖雅也(女王蜂)
・石田信之(女王蜂)
・加藤武(市川版金田一シリーズ全ての轟警部)
・小林昭二(市川版金田一シリーズ全て)
・常田富士男(悪魔の手鞠唄、女王蜂、病院坂の首縊りの家)

スタッフでは、
・音楽:田辺信一(獄門島、女王蜂、病院坂の首縊りの家)
・撮影:長谷川清(市川版金田一シリーズ全て)

とまぁ、観ていて、
いずれ石坂浩二がフラッと出てきても何の違和感もなく、
いずれ坂口良子が
「金田一さ~ん、探偵のお手伝いしましょうかぁ」と、
石坂浩二を追いかけ始め、
結局、加藤武がバチンと手を鳴らし、
「よ~し分かった! 苗子の父親は事故に見せかけて、
殺されたに違いない!」
などと言い出してもおかしくない。

これで荒波の日本海をバックに白石加代子が、
「苗子の父親が亡くなりんさった時の事ぁ、
よ~う憶えとります・・・」
なんて言い出そうもんなら、完全に“金田一シリーズ”だな。

そんな感覚で観てしまった。

市川組の作品ということで考えれば、
そうなっても不思議ではないのだろうが、
興味深かったのが、
前年までに撮られた“金田一シリーズ”のキャストから、
“古都”へも出演しているキャストの100%が、
“女王蜂”で占められているということ。

“女王蜂”といえば鳴り物入りで、
佐田啓二の娘を売り出すための作品でもあったワケで、
古都も、山口百恵のフィナーレを飾るべく撮られた作品であり、
新人サラブレッド役者と引退宣言スーパーアイドルの違いはあれど、
似たような背景を持って制作された作品に思える。

であるがゆえの、豪華キャストだろう。
コケられないもんね。

はぁ~、なるほど・・・

と、特にオチは無いのだが、
ちょっと意地悪な観方をしてしまったかな。



と言いつつも、作品そのものは、好きです。
同世代の輩は皆、好きだよね、
山口百恵・・・



余談・・・

山口百恵と同世代で言えば・・・
“病院坂の首縊りの家”の桜田淳子は(宗教問題は別として)、
凄くイイと思う。

2011-09-06

とあるメンチ屋(ちょっと長いです・・・)

特に隠していたわけではないが、メンチカツが大好きである。

例えば、初めて入るトンカツ屋では、
必ずと言っていいほどメンチカツをオーダーする。
で、旨ければ、この店は他のメニューも旨いだろう、
と判断したりする。

もっともここ10年近くは
ほぼ、目黒の“とんき”にしか行ってないが・・・
(ここのメニューにはメンチが無い)



さてこの店、看板には『メンチ』とだけ書いてある。

カラカラと引き戸を引いて店内に入ると、
ドーンとコインロッカーが出迎えてくれる。
使用料は無料。
扉は特注のあつらえで、パッキンが付いており、
中に入れた荷物や上着に、油のにおいが絶対に付かないように、
とのことらしい。

ロッカーの横には、
使い捨てのカッパまで積んである。
こちらも無料。
ただし、使っている人を見たことは無い。

ま、自分はそうでも無いのだが、
気になる人は油のにおいが、相当気になるということなのだろう。

見方を変えれば、そうまでしても、
ここのメンチが食いたいという客が多い、といったところか。

さらに進んで、店内へ。

“とんき”のような白木のカウンター。
ここのカウンターは10席ほどしかないが・・・
そして、ホールには4人がけのテーブルが3卓。

壁に貼ってある「お品書き」には、

『メンチ』16:00~22:00(ラストオーダー)
     日・月・祝休
○メンチカツ………1,000円(キャベツおかわり無料)
○ご飯セット(ごはん・赤だし・香の物)………300円
 (ごはん・赤だしは、おかわり無料)
○瓶ビール(サッポロラガー)………500円
○お酒(丹沢山ワンカップ)………500円
  ※全て税込み価格

と、書いてある。
つまり、ここには『メンチ』しか無いのである。

カウンターの中では、三谷昇にそっくりな大将が、
黙々とメンチを揚げている。

接客全般は、原日出子の若い頃にそっくりな女将が仕切っている。
初めて入った時には大将と親子なのかと思ったが、
ご夫婦だった。

それでも、女将に会いたくて来ている常連が結構いる、
と睨んでいる。
女将は、すっごく可愛いのである。
勿論、メンチが旨いのは言うまでもないが。

片付けや洗い物は、2日変わりで入るバイト君の担当。
中でも、ユーイチと呼ばれているバイト君は、
キャベツ切りまでまかされている。
(彼はキャベツを切るときに、
ちょっと自慢げな顔つきになっているのが微笑ましい)
まかないは、勿論ここのメンチ。
ちょっとうらやましい。

いつものように店内をグルッと確認して、
カウンターのできるだけ端の、空席に座る。

もうだいぶ長いこと通っているので、
何も言わなくても、女将がおしぼりとビールを出してくれる。

グラスではなくコップと呼ぶのがふさわしい、
サッポロのマーク入りの小ぶりのガラス製品は、
いつもほどよく冷えている。

白ラベルのサッポロラガーはやや抑えめの苦みで、
何にでも合うのではないだろうか。
旨い。

最初の一杯はグーッと一息で空け、
あとをチビチビ呑んでいると、程なくメンチが揚がってくる。

皿の上には、小ぶりだが肉厚のメンチが3つ。
なるべく中が冷めにくいようにと、
小ぶりに分けて出しているのである。

それに、まるで自分の方が主役だと言わんばかりの、
山盛りのキャベツの千切りが添えてある。

特性ソースは女将手作り。
メンチとの相性は抜群。
辛子は、和辛子。

それらとは別に、黙っていても醤油がでてくる。
ま、これはキャベツ用。
他の客は醤油は使わないようだ。

いつもご飯セットは付けない。
呑みに来てるのだから。

ころもは、目黒の“とんき”と青山の“まい泉”の間ぐらいの感じ。
“とんき”ぐらい薄いと、挽肉ところもの一体感が出ず、
“まい泉”ぐらい厚いと、挽肉の食感が損なわれてしまう。
確かに、絶妙なころもと言っていいだろう。

肉は合い挽き。
やや粗目(いわゆる“粗挽き”ほどではない)。

大将が自ら仕入れた肉を自らの手で合い挽きにしている。
牛だけだと、味が強すぎ、
豚だけだと、淡泊すぎるらしい。

で、揚がったメンチはジューシー過ぎず、
箸を入れた瞬間、肉汁がダラーっと出るような
下品な現象は起こらず、
艶々と、肉の一粒々々が濡れた瞳で箸を迎えてくれる。
ほどよいコクとシズルの、至福の逸品である。

ころもも肉もそうだが、
仕入れ先やブランドなどは、絶対教えてくれない。
勿論、油(大将のオリジナルブレンド)も揚げ時間も。
ま、当たり前の話だが、当然と言えば当然か。

揚がってきたら、一つ目のメンチでビールの残りを呑む。
このときは辛子もソースも多めに。

ビールが空いたところで、黙っていてもお酒がスッとでてくる。
冷やである(つまり、常温)。

丹沢山のワンカップは本醸造なのだが、
丁寧な造りで、バランスの良い本醸造に仕上がっていて、
キレも良く、揚げ物にはバッチリ。

とはいえ、ここのメンチの油はサラッとしているので、
もともと日本酒に合うような揚がりになるのではないかと思う。

ここからは辛子もソースも少なめ。
ゆっくりメンチと酒を楽しみつつ、
文庫本を読みつつ、時々女将を眺める。
至福の時間だ。

ここのメンチは当然、冷めても旨いので、
こんな楽しみ方ができるのである。

キャベツを少なめで、おかわり。
丹沢山をおかわり。

それらを終えたところで、新しいおしぼりとお茶が出てくる。
この店の客にしては長居な方だと思うが、
嫌な顔ひとつせずに対応してくれるので、つい甘えてしまう。

いつもの流れを終える頃には、
他の客は二回転ぐらいしているかもしれない。

2,500円置いて、店を出る。
いつも思うのだが、このクオリティを考えると、
このお勘定でペイできているのだろうか、と・・・

そんな、いつもの心配をしつつ、
食後のモルトを呑みに行くべく、
フラフラと歩き出した・・・

そんなところで、








目が覚めた。

2011-08-31

ただそれだけなんだけど、マズいよなぁ・・・

数名で話し込んでいたら、いつの間にか映画の話になった。

で、何故か金田一耕助シリーズの話題になり・・・
いつの間にやら
「犬神家の一族」のリメイク話(古っ!)で盛り上がった。

「“はる”はさ、やっぱり坂口良子の方がいいよね」
「そりゃ、俺たちの世代の問題じゃん」

犬神佐兵衛ってさ、仲代達矢はすぐ分かったんだけど、
三國連太郎って、大人になって再び見るまで
気づかなかった・・・」
「あ~、あのメイクね・・・」

「お琴の師匠がさ、梅子ってにくいね」
「あ~、草笛光子ってさ、金田一シリーズしか知らんが、
芝居の幅、メチャ広いよね」

などなど・・・
キャスティングについて、
無責任な意見が飛び交うばかりだったけど、

ふと・・・

「あ、そういえば、佐兵衛翁が設立した製薬会社って、
ナニ製薬だったけ?」
「ん・・・」
「あ~・・・」
「えっと・・・」

悔しいから、誰も携帯で調べたりせず、
一同、悶々としたまま解散。

翌日・・・

「あ〜っ!」と思い出したところで、
昨日のメンバー、皆アホか・・・」と思った。


ただ、それだけ。
でも、マズいよなぁ・・・

俺の海馬。

2011-06-17

国技について思った・・・コト

頻繁に観なくなって久しいが・・・NHL

それでも昨年のバンクーバー五輪は、ひとりTV観戦で盛り上がっていた。
ま、五輪という事でNHLじゃないけど、ほとんどNHL。
面白かったよ。

カナダが劇的な勝利で金メダルを獲ったのだが、
カナダチームの、自分たちの国技でアメリカに負けてなるものか!
という意地も感じたし、ファンの喜びもすごく感じたし、
また、アメリカチームも6人攻撃を仕掛けて延長戦に持ち込んだし、
アイスホッケーという競技の面白さを充分に堪能できた。

しかし、今年のNHLスタンリーカップは、どうかと思う。
確かにバンクーバー・カナックスはカップを逃してしまったが、
ファンの皆さん、暴動はいかがなものか・・・

別に、アメリカ至上主義でもないし、
アメリカ人擁護論者でもないが・・・
バンクバー五輪では、アメリカが負けた時に暴動は無かったはず。
(国技じゃなかったからか?)

今回は、どこぞのフーリガンより酷かったのではないだろうか。
8000万円以上の被害を被った店もあったらしい。

・・・

ちょっと、見る角度を変えてみる・・・

国技、というモノに対する感情の違いや、
そのシステムの違いはあるかもしれないし、
今回のバンクーバーのような暴動はどうかと思うが、
日本の国技ファンは、そこまでの熱い思いはあるのだろうか。

かく言う自分も冷めているのだが・・・

しかし、日本の国技も、
NHLやMLB、NBAのように国際的な組織として運営されていたら、
またファン層も変わってきて、盛り上がり方も違ってくるのだろうか。

外国人力士もいるにはいるが、
日本の国技というシステムにスポイルされ、
日本の社会の中でも、もの凄く特殊な社会の中で育てられ、
日本語もどきの四股名を与えられ・・・
などなど、
その実態は外国人力士ではなくなっている、
もしくは、少なくとも中身は外国人力士に見えないように、
作り変えられてしまっているように思える。

ま、個人競技と団体競技という違いもあるので、
一概には比べられないが・・・

プロスポーツとして、ファンを獲得しファンを楽しませる、
という事を大切な事と捉えるならば、
柔道や剣道のような団体戦も設けるなどのリーグの改革を行い、
国際化しても面白いかも、などと思ってしまった。


おっと、話は戻って・・・

バンクーバーの暴動は若者中心だったらしいが、
荒れてしまった街の片付けのボランティアもまた、
若者中心だったようだ。

なんだかなぁ。


にしても、ボストンの遅咲きスパーゴーリー、Tim Thomas。
スタンリーカップで完封ゲーム2つというのは、やっぱり凄い。
しかも、最終戦では37歳にして37本防いだって・・・
プレイオフMVP受賞も納得。

2011-06-13

組織の中での各人の仕事(もしくは、エース考)

NBAファイナル。

ダラス勝ちました! 個人的には、すごく嬉しいです。

今回、観ていて色々と思ったのが、
“組織の中での各人の仕事”について。

マイアミは、ビッグスリーといわれる3人のエース格のプレイヤーがいる。
一方ダラスはというと、エースはノビツキー1人。
(テリーを準エースという方々も多々いらっしゃると思いますが、
 置いといて・・・)

よって、自然と総合力で勝ちにいくプランを
ダラスは立てねばならない。
よって、プレイヤー各人の
「自分の役割をキッチリと遂行する」という意識が重要になってくる。

勿論、マイアミのプレイヤーにもその意識はあるのだろうが、
意識レベルの差が、明暗を分けたように思う。

いい例が、今日のゲームでもあったのだが、
ビッグスリーの身体能力の高さに頼ったプレイが
多くなってしまいがちなため、
キチンとボックスアウトをせずに、
オフェンスリバウンドをダラスに獲られてしまう、といったシーン。

また、点差をつけられてのゲーム終了間際、
なんとなく、あきらめムードに見えてしまうような動きになってしまい、
ビッグスリーにもそれが伝染して、イージーミスを連発してしまう・・・
といったような、
組織ではなく個人に頼ってしまった感が強かったがゆえの敗戦。

かの黄金期のシカゴも、
最終的にはマイケル・ジョーダンに頼ったようなカタチに見えるゲームが
多々あったように思うが、
トライアングル・オフェンスという、
組織力をフルに発揮するシステムがあり、
各人がそれを理解し役割を遂行し、
マイケル・ジョーダンにフィニッシュを委託するという根本があり、
そこがマイアミとは違った結果をもたらしていたのではないかと思う。

エース以外のプレイヤーが各人の役割を遂行し、
不調のエースをフォローし、
かつ、エースにエースの仕事をさせるという事が、
チームという組織を機能させ、
それが結果を生み出すのではないかと思った。

その例は、やはりダラスにより多く見受けられた感がある。

分かりやすかったのが、またしても今日のゲームでの事だが、
前半絶不調だった“エース”ノビツキーに対する、
ダラスのメンバーの仕事ぶり。

各人が役割を遂行しながらチームを支えてリードを保ちつつ、
ここぞという時には、
不調が分かっていながらもノビツキーにシュートを打たせ、
感覚を取り戻させるというシーンが多々あり、
結果をみれば、やはりノビツキーは20得点以上をあげ、勝利。
そこには勿論、メンバーからの信頼もあっただろう。

そして、それに応えたノビツキーもまた、
自分の仕事を遂行したのである。

話は“エース”という仕事に片寄るが・・・
解説の倉石氏がこんな事を言っていた。
(若干の言葉の違いはあるかもしれないが・・・)

「ここぞという時にフィニッシュを託せるのがエースであり、
よしんば決められなかったとしても、
誰もが納得できる存在がエースであり、
でもやはりエースというのは、
ここぞという時には絶対決めなければならない」

ノビツキーは発熱と戦い、
絶不調と戦ったなどのシーンもあった今ファイナルだが、
最後の最後、決めるべき時に決めるという仕事を見事に遂行した。

が、最後の最後というシーン以上に凄いと思ったのが、下記のスタッツ。

Game1:12/12
Game2:3/3
Game3:9/9
Game4:9/10
Game5:10/10
Game6:2/2
トータル45/46。
確率97.8%

これ、ファイナルにおけるノビツキーのフリースローのスタッツである。
ファイナルというプレッシャーの中で、
ゲーム終了間際というシーンよりは地味かもしれないが、
確実に点を獲れる時に獲るという、
これもまた、決めなければならない時に決めるという仕事なのだと思うと、
マイアミのビッグスリーのフリースローパーセンテージとの差は、
数字以上にその意味が大きかったのではないだろうか。

各人の仕事ぶりを個々別に挙げていくと、
言いたい事は沢山あり、
冗長になってしまうので“エース”に寄った話になったが・・・

一つ、マイアミについて。

そうはいってもスポルストラHCは、
なんだかんだとマスコミに言われてきながらも、
ビッグスリーを抱えて難しいと思われた舵取りを遂行し、
マイアミをファイナルに導いた功績は大きいと思う。

来シーズンのマイアミは、もしかしたら怖い存在になりそうに感じた。
勿論、このままでは怖くないけれど、
必ずや、問題点を解消してくるだろう。
そうでなければNBAじゃない! よなぁ・・・
(あ、そうしたらシカゴも、もっと怖い存在になるよなぁ・・・)

そしてNBAに、総合力というスタイルが改めて、やって来るのかも・・・


余談。
「ここで貴重なスリーポイントを決めました、ジェイソン・キッド38歳!」
「やはり見事なゲームコントロールです、ジェイソン・キッド38歳!」
「非常に冷静。落ち着いています、ジェイソン・キッド38歳!」
などなど・・・
NHKのアナウンサーは、
「ジェイソン・キッド38歳!」と、キッドの年齢を連呼するシーンが多く、
苦笑してしまった。
まぁ、NBAキャリア17年のファイナル先発最年長記録の
キッドに対するリスペクとだとは、分かっているんだけど・・・

2011-05-17

落語における『つもり』の具現化 〜聴かずに死ねるか!《第十八話》〜

桃月庵白酒
“だくだく”

この噺は、絶対に高座でライブで見るべき。
アクション活劇だから・・・

この噺は“究極のくだらなさ”が凄くいいのだと思う。
からだを張って“究極のくだらなさ”を演るのだ。

で、この噺のキモはなんなのか・・・

そもそも落語には舞台装置というものが無い。
つまり、観る側が噺家の芸によって、
「芝の浜で魚勝が一服している」のを観ている『つもり』になり、
自分も幽霊と丁半博打をやっている『つもり』になったりするのである。

で、噺家の芸レベルが高ければ高い程、
観る側にとって『つもり』が『観た』『やった』・・・
とリアルな体験に近づいていくのである。

その、『つもり』を“究極のくだらなさ”において具現化しているのが、
この“だくだく”だと思う。

名人と言われている噺家さんも、わりと演っていたりするらしいが、
桃月庵白酒のしか観たことは無い。
でも、白酒師匠には合っているように思った。
凄く面白かったし、
『つもり』ではなく、本当に師匠はだくだくだった(汗だけど)。

あ、何が“くだらない”のかは、
観てのお楽しみ・・・




今宵も一献、だくだくっと呑んだつもり〜。

NBAでも・・・

結局、メンフィスの今期は終わってしまったのだが・・・

やりましたねぇ。


アップセット!


プレイオフ1stラウンド。

レギュラーシーズン8位が1位を破っちゃいました。

カンファレンス王者サンアントニオを破っての

カンファレンスセミファイナル進出。


そして、敗れたとはいえ、

カンファレンスセミファイナルでは

オクラホマシティを相手に、

第7戦までもつれ込む熱い戦いだった。


カンファレンスファイナルまで進んだら面白かったけどね。

なんせ、ロサンゼルスLがダラスにスイープされてただけに、

荒れたかもしれない。


ま、ダラスが勝っただろうとは思うけど。

(思い込みたいだけかも・・・)


あ、なんだか前期のNFLのプレイオフに似てる?

シアトルが王者ニューオリンズを喰った、プレイオフ緒戦。


まぁ、さすがにNBAではレギュラーシーズン負け越しで

プレイオフに出れる事はいんだろうけど、

歴史を紐解いてみないとなんとも言えないか。

どうだったかな・・・


ということで、今年のファイナルは、

シカゴvsダラスでキマリだろう(願望・・・)。

観戦が楽しみ・・・


個人的にはキッドにリングを獲ってほしい。

んで、シカゴは来期でいいんじゃないかな。

2011-01-24

第一種接近遭遇

日曜の16時くらい・・・

目黒駅近くにて、歌武蔵師匠を見かけた。


めちゃくちゃカジュアルな出で立ち…

違和感を感じた。


でも…


やっぱり、松井に似てた。

やっぱり、物凄く大きかった。


ただ、それだけ…




あ、


今日は、クマちゃん負けてしまいました・・

これから、一人残念会です。

とはいえ、2/7は楽しみです。


グリーンベイはビンス・ロンバルディの栄光を取り戻すのか。

鉄のカーテンが立ちはだかり、

ロスリスバーガーに三度目の栄冠をもたらすのか・・・




2011-01-09

この男たちのメンタリティはどうなってるの?

インディアナポリスvsニューヨークJ。

見ていて疲れた!


解説の松本直人氏も再三言っていたが、

マニングのメンタリティはどうなってるの?

味方のルーキーのファウルによって、

ニューヨークJに貴重な1stダウンを与えてしまっても、

ベンチでは冷静、ネクストドライブでも危なげなく

クォーターバッキングを展開していくメンタリティ。


そのドライブをこれまた冷静に展開していく、

インディアナポリスのチーム全体のこの落ち着きはどうなの?


とはいえ・・・

このゲーム、キッカーが凄かった。


残り1分ちょい。

インディアナポリスのラストドライブ。

逆転を賭けた、フィールドゴール。

ヴィナティエリの全く危なげない50yトライ。

プレイオフという重圧の中で、

残り時間も無く、逆転がかかっているという重圧の中で、

普段でも難しいこの距離を平然と、

ど真ん中から当たり前のように決める精神力・・・


ただただ、“凄い”としか言いようがなかったのだが・・・


ニューヨークJが残り53秒、魅せてくれました。

このゲーム、たぶん90%ぐらいの人々が

インディアナポリスの勝利を疑わなかったと思う。


そして・・・


残り3秒、ニューヨークJのラストチャンス。

ニック・フォークのフィールドゴールは、

見ているコッチの方が痺れてしまいました。

32yというキック、これって当然決めなきゃいけないキックで、

NFLのキッカーにとっては決して“トライ”じゃない。


しかーし!

残り3秒、決めれば勝ち、外せば負け。

しかも、プレイオフの緒戦。

しかも、アウェイ。

この、もの凄いプレッシャーの中では、

60yにも70yにも感じてしまうのではないかと思う。


それをニック・フォークはサクッと決めちゃいました。


NFLのキッカーは並の精神力では無理なんだなと、

素人目にも感じた一戦でした。


さて、とはいえ次は“鉄のカーテン”を打ち破れるのか・・・



あー、なんか、まだ心臓がバクバクしてる気がする。

を・・・ひょっとするとひょっとして・・・

いやー、シアトル、勝っちゃいました。

王者ニューオリンズを破っちゃいました。

正に、アップセットでした。


やっぱり、ハッセルベックが復調したシアトルは

強いということなのか。


レギュラーシーズン負け越しなのに

地区チャンピオンということで、

ホームゲームだったからなのか?


ちなみに、プロボウル選出選手は・・・

シアトル0。ニューオリンズ3。

なのに・・・


圧巻だったのはリンチの68ヤードTDラン。

第4Q、ニューオリンズの最後のチャンスともいえる、

2ポイントコンバージョンを防いだディフェンス。


王者は、ここに散ったのであった・・・

NFLで連覇することの難しさを見たゲームだった。


次はアトランタ。

でも、その次には間違いなく、

クマちゃんが立ちはだかるのである。


さて、どうなることやら・・・


おっと、次のキックオフだ。

インディアナポリスvsニューヨークJ。

ダラスクラークを欠いたインディアナポリスの運命やいかに・・・

2011-01-07

負け越しチャンピオン

というわけで、早くもNFLはレギュラーシーズンが終了した。


今シーズンのシアトルはNFL史上初の、

レギュラーシーズン負け越し地区優勝という、

ヲイヲイ・・・な結果。


実際、リーグのチーム数に対して、

レギュラーシーズンたったの16試合というバランスを考えれば、

負け越しても地区優勝、

ってありえる話だなと以前から思ってはいたんだけど。


おっと、レギュラーシーズン“たったの”16試合と

つい言ってしまったが、言葉のアヤです。

実際、それ以上ゲーム数が増えたら、

選手寿命はもっと短くなってしまう。

それでなくても、平均選手寿命って確か3年切ってたと思うし。


・・・


まぁ、NFC西地区の各チームの不甲斐なさというか、

他地区のレベルが高すぎたのか(イヤ、そうでもないか)・・・


でもポジティブにとらえれば、

自分たちを信じて、

シーズン最後まで力一杯戦った結果とも言えるか。


さて、そんなシアトルがプレイオフをどう戦うか。

相手は“王者”ニューオリンズだしなぁ。


でも、プレイオフはトーナメントだけに、

何があるか分からないし、

・・・もしかして、レギュラーシーズン負け越しで、

スーパーボウル制覇! なんてこともあり得なくもない・・・

いや、さすがに、無いか・・・

それは、どうだろうか・・・


もう、楽しみなプレイオフ、です。


あ、大事なコトを。

クマちゃん、堂々の地区優勝おめでとう!

プレイオフ最初の相手はグリーンベイかフィラデルフィアか・・・